イタリア産 ジャパニーズ アマーロ
ゴーヤが原料の「YUNTAKU」とは!?

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イタリア産 ジャパニーズ アマーロ
ゴーヤが原料の「YUNTAKU」とは!?

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近年、日本のバー業界でも注目を集めているイタリアの伝統酒、アマーロ。イタリアでアマーロといえば、種類も数も非常に豊富ですが、いまローマやミラノで注目を浴びているのが、なんとゴーヤを使ったアマーロ「YUNTAKU(ユンタク)」です。一体どんなアマーロ!?

Megumi Ueda(ローマ在住)

「YUNTAKU」創業者のベネデッタ・サンティネッリさん(右)とシモーネ・ラケッタさん(左)。

「YUNTAKU」創業者のベネデッタ・サンティネッリさん(右)とシモーネ・ラケッタさん(左)。

ゴーヤがアマーロに!? その意外な必然。

そもそもイタリア人にとってのアマーロは、日常に深く根付いた存在で、歴史的には修道院で薬として作られ始めた経緯があります。

文化と伝統を背負った“薬草酒”(いろいろな目的があるが、一番ポピュラーなのは消化を助けるために食後に飲むもの)として親しまれており、バールに入れば当たり前のように数種類のアマーロが置かれています。

アマーロは、ハーブやスパイス、根や花、樹皮などをアルコールやワインに浸漬して成分を抽出し、最後に糖分を加えて仕上げます。

使うボタニカルの組み合わせによって風味は大きく変わり、たとえば皆さんも目にしたことがあるであろう「チナール」は、ラベルにあるようにアーティチョークをベースにしていたりとそのバリエーションは無限大です。

さて、今回紹介する「YUNTAKU(ユンタク)」を生み出したのは、ベネデッタ・サンティネッリとシモーネ・ラケッタというイタリア出身の二人です。

日本を旅して沖縄を訪れたとき、彼らは思いがけない形でゴーヤと出会いました。

「東京の賑やかな街を体験した後、さらに足を伸ばして沖縄を訪れたんです。東京の喧騒とは対照的に、沖縄にはゆったりとした時間が流れていました」と彼らは振り返ります。

「那覇の旧港の通りを歩いていると、ゴツゴツしたキュウリのような野菜が白衣をまとった医者の姿で描かれた看板をいくつも見かけました」

「これはなんだろう?と興味を惹かれて近づいてみると、それはゴーヤのエキスを売る屋台でした。 試しに味見してみると、ものすごく苦かったのですが、その強烈な苦味の裏に何か特別なものを感じました」

抗酸化や抗炎症作用があるとされ、頭痛や生理痛などさまざまな不調に効くと信じられるゴーヤは、沖縄の人々にとって健康のために欠かせない存在。

長寿で有名なこの地元の人々が、ゴーヤエキスを日常的に飲んでいることを知り「アマーロのベースにぴったりだ」と確信したんだとか。

ディジェスティーヴォ(食後酒)としてアマーロを飲むイタリア文化の中で育ったベネデッタとシモーネにとって、この発想はごく自然な流れだったのかもしれません。

数え切れないほどのアマーロが存在するイタリアですが、意外にも海外の文化や食材を取り入れたものはほとんどありませんでした。

「日本料理が世界中で注目を集めている今だからこそ、アジアの食と合うアマーロを作ったらどうだろう」
こうしてゴーヤのアマーロ作りが始まったのです。

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